総合型地域スポーツクラブってなに?
日本の未来を支えるクラブ形態
総合型地域スポーツクラブとは、地域住民の主体的な運営により、多世代の人が近隣の学校や公共スポーツ施設などを活用しながら、生涯を通してスポーツに親しめる環境づくりを目指して活動する非営利組織のことです。
一つのスポーツクラブに多種目のプログラムやサークル活動、文化活動があり、男性も女性も、赤ちゃんからお年寄りまで、障がいの有無なども関係なく、すべての人々が各々の競技レベルに合わせて、自由にスポーツに参加することのできる新たなクラブ形態となります。
この総合型地域スポーツクラブは、ヨーロッパ型の地域スポーツクラブを参考にしてつくられたものであり、国のスポーツ政策においても、お手本とされているものです。
スポーツ活動の現状
これまでの日本は、地域で行なうスポーツと言えば、サッカー少年団や少年野球チーム、ママさんバレーや老人会の趣味活動など、単一種目・単一世代の関わりでしかありませんでした。そのため、地域にある多くのチームやサークルはメンバーが固定化され、新規加入者が少なく高齢化しているなど、必ずしも地域住民が気軽にスポーツ活動を楽しめる環境でないのが現状でした。
また、現在ではスポーツをする人・しない人の二極化が進んでおり、子どもにいたっては、少子化に伴い、各学校単位でチーム編成をすることは難しくなり、部活動において、所属しない中・高校生のスポーツ機会が限られてきています。
日本が抱えている問題
このような現状があるため、国民の運動不足や子どもの体力低下はもちろんのこと、少子高齢化や地域コミュニティの希薄化などの影響で、他人とのコミュニケーション不足による子どもたちの社会性の欠如や高齢者の医療費増大、学校と地域の連携不足から起きる犯罪や諸問題など、日本が解決すべき問題は少なくありません。
総合型地域スポーツクラブの必要性とは?
このような問題を早急に解決することは、現実的に考えて困難です。ゆえに、まずは各々の地域から見直していき、課題解決に努めていく必要性が求められてきます。そこで、問題を解決していく上で重要な役目を担ってくるのが、今回設立しようと決意した「総合型地域スポーツクラブ」です。
総合型地域スポーツクラブが身近にあれば、それぞれの興味・関心に合わせてスポーツを楽しむことができるだけではなく、地域住民の交流の場として、家族のふれあいや青少年の健全育成、更には活力ある地域社会の形成にも大きな役割を果たすものと期待されています。
さらに、日常的に身体を動かす機会が増えれば、子どもの体力向上から高齢者の健康づくりまで、現代社会が抱える様々な問題を解決する一助にもなるでしょう。我々の生活の中にスポーツが浸透し、文化として根付くことは、一人ひとりの生活のみならず、社会全体の豊かさにつながるといっても過言ではありません。
総合型地域スポーツクラブの時代
スポーツは、人生や暮らし・生活をより豊かに充実したものにしていくために欠かすことのできない文化的価値を有しています。スポーツの文化的価値を国・地方自治体・スポーツ関係団体・そして住民組織などが明確に理解し、総合型地域スポーツクラブの活動理念や行動指針などを共有し、互いに協力してくことが今後の日本には求められています。
今こそ、総合型地域スポーツクラブの存在意義が国民全体に認められるべきではないでしょうか。
■参照資料
・公益財団法人日本体育協会編集発行「総合型クラブ創設ガイド」
・谷塚哲「地域スポーツクラブのマネジメント」
2014-10-05 | Posted in 総合型地域スポーツクラブ | 2 Comments »
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コメント2件
岸幸太郎 | 2014.10.11 15:25
saoriさん
コメントありがとうございます!
そうなんですね。自分の活動やクラブを通して、地域の課題解決に少しでも
貢献できればなと思います!
ありがとうございます!がんばります!
Comment
秋田県の『にかほ』という所で、高齢者の医療費対策としてグランドゴルフの普及がさかんに行われ、実際に医療費が減ったという話を聞いたことがあります。
高齢者の介護問題は、本人だけじゃなく家族にとっても一大事。
ぜひ、高齢者の心とからだの健康のために、一役かってください!!
こーたろーくんなら出来る!!